株式会社グリュック

街のひと

代表取締役 柴垣健一さん

―まずは自己紹介をお願いします。

株式会社グリュックの柴垣健一(しばがきけんいち)です。

弊社では、医療機器・補聴器・衛生用品など、健康に関する幅広い商品の販売やサービスを展開しています。

―会社の成り立ちや想いを教えてください。

私は子どもの頃から、なんとなくですが「機械関係の職人になりたい」と思っていました。
工業高校の機械科に入ったくらいですから、将来の自分をぼんやりとイメージしていたんですよね。

ところが、在学中に「このままこの道を進んでいいのか?」と自問自答する時期がありまして。
真剣に将来を考えているうちに「これからは医療福祉の分野が伸びる時代だ」と、職人になる目標をやめたんです。
それで高校卒業と同時に、福祉系の専門学校へ入学しました。

ここからは少し話しにくいですが…
じつは、専門学校に入学したものの居酒屋のアルバイトに精を出しすぎて、まともに勉強しなかったんですよ。
将来、医療福祉の業界へ進むんだと決意して入学したにもかかわらず(笑)

結局、ろくに勉強せずに就職活動の時期をむかえ、まわりは続々と医療福祉業界への就職先を決めていくなか、私だけまったく就職活動しませんでした。
当時、アルバイトしていた居酒屋が新店を出すから店長やってくれと誘いを受けておりましたので。
引き受けてそのまま居酒屋で働こうと(笑)

ところがある日、講師から「せっかく専門学校で学ぶために親にお金出してもらって、もったいないだろう。うちへ来なさい」と、説得されましてね…
その講師の方が『フクダ電子』の部長さんだったんですよ。

説得された末にフクダ電子に入社しましたが、ずいぶん鍛えられましたね〜。
正直、仕事はかなりハードでした。
けれど、多くのことを学べましたし、たくさんの経験を積めたのは貴重な財産です。

そのあとに同じ業界で転職を経て、2006年に『グリュック』を資本金5万円で設立しました。
小さなアパートの一室で始め、FAXは友人から中古品を譲り受けて使っていましたね。

『グリュック』を創業できたのは、創業前にお世話になっていた病院の事務長やメーカーが応援してくれたおかげです。
本当に感謝しています。

―会社で柴垣さんが愛しているポイントはありますか?

弊社の社名はドイツ語で「幸せ」を意味します。
皆の幸せを願いたいという想いから名付けたんです。

「地域の皆の健康と命を守り、皆が幸せになるように」という弊社の企業理念にもあるとおり、想いを大切にした会社であり続けたいと思っています。

―柴垣さんが会社でがんばっていることは何ですか?

弊社は、利益だけを追求するような仕事は絶対にしません。
利益は度外視してでも「胸を張っておすすめできる商品だけをご提案しなさい」と社員にも教育しています。

あと、病院では可能なかぎり先生の近くにいて、現場で使用されている医療機器をしっかり観察するようにしています。
先生のお役に立てる商品を提案するために、きめ細やかな仕事は欠かせません。

―中心地街でお好きなお店やスポットはありますか?

一宮総合駅の尾州ヴィレッジにある『羊羊軒』ですね。
なぜなら、私が仲間と一緒に始めたお店だからです(笑)

一宮市といえば毛織物で栄えた街ですから、羊料理を振る舞うお店が面白いんじゃないかと。
町おこしの一助にもなると考えて、ずっと構想を練っていたんですよ。
ところが、新型コロナウィルスが流行しだしたので、計画をいったん断念しまして…

世の中が少しずつ落ち着きだした頃にプロジェクトを再開して、一緒にお店を運営する仲間を募りました。

仲間が集まり本格的に話が進みだした頃、JR東海さんの耳に入り「町おこしの要素もあるから、尾州ヴィレッジに入りませんか?」とお声がけ頂いたんです。

仲間や、支えてくださった方々のおかげで、2022年12月に無事オープンすることができました。
駅前から街を盛り上げるきっかけになれば嬉しいですね。

―柴垣さんの夢や未来像があれば教えてください。

こればかりはどうしようもありませんが、毎月1,000万円の発注を頂いていた病院で、循環器科が撤退して売上がなくなったことがありました。
薬科改正により医療材料も年々安くなってきているんです。

現実的な話、経営上の不安な要素が増えるなかで会社を存続していくためには、事業の柱を増やすことが大切だと考えています。
ですので、最近では商品の開発にも力を入れているんですよ。
靴製造会社さんの協力のもと『DRインソール3D』という足に不安を抱える方向けの靴をつくったのも、その一環です。

最近では、医療の現場で安心して使用できる『抗菌仕様の脱衣カゴ』を企画して販売を始めました。
大手通販さんで採用して頂き、取り扱い数も増やしつつあります。

―最後に、この記事を読んでくださっている方へメッセージがあればお願いします。

これからも皆様の命と健康を考え、安心できる医療機器を提案してまいります。
社会に貢献できるよう頑張りますので、どうぞ宜しくお願いいたします。

編集後記

今村アツキ/2023.3.16

柴垣さんの若い頃の話がとても面白くて、聞き入ってしまいました。
書ききれない、いや、書けない部分もあり残念ですが(笑)
羊羊軒、必ず食べに行きます...!

店舗情報

医療機器販売

9:00〜18:00

定休日:土曜、日曜、祝日

一宮市昭和2-2-23

Tel:0586-82-5277

https://www.m-gluck.co.jp

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