




岩田佳之さん
―まずは自己紹介をお願いします。
一宮市高田にオフィスを構えるHAGURICCO(ハグリッコ)の岩田佳之(いわたよしゆき)です。地元の葉栗小・中学校を卒業後、専門学校を経てパチンコホールの店内装飾を手掛ける会社で設計・デザインなどを担当。その後、2017年に起業することを決めました。
以前勤めていた会社は、パチンコ台が並ぶ「島」の装飾を請け負う会社でした。パチンコ台の装飾を自ら考え、図面を書いたり、鉄や木材を加工したり。企画から製造まで一貫して手掛けていました。
昔からモノづくりが大好きだったこともあり、前職の会社を選びました。当時はまだ世の中全体がブラックな時代。「54時間ぶっ続けで働く」なんてことも経験しました。ただ、今振り返ってみれば、そうやってガムシャラに働いたことが今の仕事に活きているのかなと思いますね。
―会社の成り立ちや想いを教えてください。
2016年に以前勤めていた会社を退職し、大きな手術をすることになりました。その頃にはパチンコ業界の全盛期は過ぎ、下降線をたどっていました。このままパチンコ業界に居続けてもやれることは限られてくる。そう思って独立を決断しました。
幸いにも、前職の仕事を通じて、鉄、木、塩ビなど幅広い素材を扱うノウハウは備わっていました。こうした経験を活かして何かできることがあるに違いないと思い、Macとカッティング機を購入。お店のロゴや看板を手掛けるデザイン事務所を始めることにしたのです。
ただ、最初のうちは大変でしたね。初年度の売り上げは30万円でした。現実の厳しさを痛感したものの、一宮商工会議所に入会して補助金を活用したり、青年部の活動に参加して新たなご縁をいただいたりしながら、少しずつ事業を拡大しています。
営業エリアは愛知県内が中心です。一宮市内ではレッカー屋さん、隣の岩倉市では運送会社さんなどとお付き合いがあり、営業車やトラックを装飾するためのシールや会社ロゴ、Tシャツやポロシャツ、会社のパンフレットなど、販促に関わる幅広いツールを制作しています。

―会社で岩田さんが愛しているポイントは?
私が大切にしているのは、お客様から声がかかったら迅速に対応することです。メールや電話でやり取りすることもできますが、まずは直接お会いして話を聞く。そして、自分なりに創意工夫しながら「+αの仕事」をするように努めています。
HAGURICCOにご依頼いただくお客様は、ネットなどで注文するよりも融通が利くところに魅力を感じてもらっていることが多いです。だからこそ、できるだけ臨機応変に対応するように心がけていますね。
そして、私がこういった容姿ということもあり、親以外の近しい人たちからも「接してくれる方を大切にして感謝する事」と言われて育ってきました。「ありがとう」という言葉だけでなく、日々の行動からも感謝の気持ちを伝えていければと思っています。
―岩田さんが会社で頑張っていることは何ですか?
微力ではありますが、地域貢献につながる活動にも力を入れています。例えば、地元の高校から依頼を受け、学園祭のTシャツを手掛けることも多いです。また、地元のNPO法人さんからの依頼を受け、Tシャツや看板の制作などに携わりました。これからも地域密着の利点を活かしつつ、地元で困っている人たちがいたら、できる限り融通を利かせて対応していきたいと思っています。
HAGURICCOという屋号は、私の母校である葉栗小学校で使われていたキャッチフレーズです。補助金を活動して新たなホームページを作成した際も、葉栗小のシンボルだったイチョウをイメージして、黄色をベースにデザインしました。地域に寄り添う姿勢を大切にしたいという思いは、起業してからずっと変わらず持ち続けています。
最近では、地元の町内会で組合長を務めるようになりました。ひきこもりや空き家など、この地域もいろんな問題を抱えています。荒れ果てた農地も目立つようになってきました。将来的にはこうした問題を解決する活動などにも取り組んでいければと思っています。

―一宮市内で岩田さんがお好きなお店やスポットは?
今熱心に取り組んでいるのが「書道」です。学生時代には書道部に所属していたものの、社会人になってからはしばらく疎遠になっていたのですが、学生時代の恩師である近藤芳玉先生が指導する書道教室に通うようになりました。
一宮スポーツ文化センターで毎週木曜日に開催されています。70~80代のマダムや、小学生たちに囲まれ、無心になって書と向き合う。忙しい毎日を過ごしていると、こういう時間を持つのはなかなか難しいものです。とてもいいリフレッシュになるので、たくさんの方にお勧めしたいですね!
―最後に、会社または岩田さんの夢や未来像があれば教えてください。
これまでも地域とのつながりを大切にしてきましたが、今後はもっと地元の人たちと触れ合う機会を作っていきたいと考えています。持ち運びができる機械も用意していますので、各地で開催されているマルシェなどに参加し、モノづくりに触れる機会を作ることで、これまで以上に地域に貢献していければと思います。
私が子どもだった頃は、もっと近所のつながりがあった気がします。町の喫茶店や駄菓子屋に活気があり、自然とあいさつを交わしたり、お店の人とやりとりしたりする場面がありました。
そういった地元のお店も徐々に減り、地域のコミュニティが失われつつあります。おばあちゃんたちが玄関先で話したり、ご近所さんが悩みを相談し合ったりできる。そういう昔ながらの営みが生まれる時代にしていきたいですね。

編集後記
障がいを抱えながらも、それを感じさせないほどエネルギッシュに活躍する岩田さん。インタビューでは、その前向きな姿勢と行動力が強く印象に残りました。
前職で培った経験を活かし、会社のロゴやパンフレットのデザインから、看板、Tシャツ制作まで、幅広いモノづくりを展開。地域への感謝と貢献の思いを胸に、今後も活動のフィールドを広げていくことでしょう。販促ツールの企画やデザインなどでお悩みの方は、ぜひ岩田さんに相談してみてはいかがでしょうか。

店舗情報
ディスプレイ・オリジナルウェア
10:00~17:00
定休日:土曜日・日曜日・祝日
一宮市高田字郷廻り180
Tel:090-2184-5193

