ムラセ時計店

街のひと

代表取締役 村瀬三郎さん

―まずは自己紹介をお願いします。

代表取締役の村瀬三郎(むらせ さぶろう)です。
もともと岐阜の郡上で生まれ、岐阜の大きな時計店で9年ほど働きました。岐阜にいた頃に知り合った妻は、この時計店の一人娘だったこともあり、昭和54年に結婚して私が3代目に。妻の父である2代目は早くに亡くなり、妻は苦労していたようです。

私は一宮出身ではないですが、こんな思い出もあります。岐阜で働いていた頃、同僚と一宮の七夕祭りを訪れたとき、人の多さや街のにぎやかさにびっくりした記憶があります。商店街のアーケードも新しかったし、夢のような街だと思いましたね。

―お店の成り立ちや想いを教えてください。

3代目として跡を継いだときは、ただ妻のためになればいいなと思っていました。結婚当時は景気もよく、そこそこ人通りもありました。景気がよいときは、私の店のように時計・宝石・眼鏡を扱う店舗はどんどん増えていましたね。

今は個人的に、縁のある、かわいがっていただけているお客様に確実なものをちゃんとお届けしたい。そんな想いを持っています。

―お店で村瀬さんが愛しているポイントはありますか?

店を継いで2年後と5年後に、店舗の改装をしています。ディスプレイは自分が提案した色にしてもらいました。

―村瀬さんがお店でがんばっていることは何ですか?

このお店を続けていくことですね。

コロナ禍がなんとかおさまって、店がまだ存在しているかもしれませんし…
100年近くの歴史を持つお店ですから、続けていきたい。

個人店においては、時計や貴金属の需要に苦しんでいるのではないでしょうか。でも、時計や貴金属には修理が必要です。修理が必要なとき、頼れるところがないと困るでしょうから。少しでも役に立てるなら、続けていきたいです。

―話は変わりますが、中心市街地でご自身が好きなお店やスポットなどはありますか?

今はないお店ですが…妻と結婚したばかりのころ、「ガスライト」というラウンジがありました。ちょうど今のアイ・シーシー(一宮のケーブルテレビ局)があるところにですね。料理は何を食べてもおいしく、お店から眺める夜景もすばらしい。またあんなお店が一宮にできないかな、と思うことがあります。

他にも好きなお店はたくさんあります。特に、長く続くお店には理由があるんだろうなと思うと…歴史のあるお店はやめてほしくないですね。

―最後に、お店又は村瀬さんの夢や未来像があれば教えてください。

今は、自分の好きなものを扱いたいと思います。もともと、綺麗なものが好きなんです。貴金属の仕入れや買い付けは好き。お店の成長よりも、選りすぐって自分の好きなものを売り続けたいです。

個人的には、コロナ禍が収束すれば、どこかへ旅行に行きたいです。自分の人生にも悔いを残さないようにしたいですね。

もう一つ心残りは、10年ほど前から取り組んでいる「三八スタンプ」。
商店街の加盟店でスタンプを集めると、ガラガラ抽選ができるというものです。コロナ禍で自分のお店の努力だけではなかなかお客様を集められない中、なおさらこういうものが必要だと感じています。まだ認知度も低いですし、加盟店も減っているので…加盟店どうし力を合わせ、若い方のお力添えもうけ、なんとかがんばっていきたいですね。

編集後記

カジヤマシオリ/2021.2.7

結婚を機に、3代目となった村瀬さん。歴史のあるお店にはやめてほしくない、という思いは、自分も歴史のあるお店を継いだからではないでしょうか。
「ガスライト」、どんなお店だったんだろう。きっといいお店だったんだろうな…

店舗情報

サービス業/時計・貴金属・眼鏡販売・修理

9:00〜17:30

定休日:月曜日

一宮市本町1-3-24

Tel:0586-72-7055

https://tokeinavi.jp/search/aichi/ichinomiya/murasetokeiten.html

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