星野三奈子さん
―まずは自己紹介をお願いします。
「クラフト&ギャラリーさかな」の星野三奈子(ほしのみなこ)と申します。
私は、もともとは額縁の専門店で絵画などアートを額縁に入れて表装する「額装士」をしていました。
額装を始めたきっかけは、オーストリアの画家・クリムトの作品に影響を受けて絵画に関わる仕事をしたいと思ったからです。
額装は自分が中心ではなく、作品を支えるいわば主役を引き立てるような仕事で、私はそこに魅力を感じたんですよね。
なのでお店をオープンした当時は、額縁の販売と額装しかしていませんでした。
少しずつ業態が変わって、いまでは陶器や雑貨が中心のギャラリーになりましたけれど(笑)
―お店の成り立ちや想いを教えてください。
私がこのお店をオープンする前の話ですが、知り合いから頼まれてマンションの一室でギャラリーのお手伝いをしていた時期がありました。
途中でオーナーからギャラリーを譲り受けて自分で運営していたのですが、部屋が広すぎたことと、自分の趣向と合わない部分が多くて…
結局、2年ほどで閉鎖しました。
ただ、閉鎖したものの額装はどうしても続けたかったので「いっそ自分のお店を持ち、そこで額装をやろう」と考えたんです。
なので自分が好きな額装ができる場所が欲しかったから、お店を始めたという感じなんですよ。
お店をオープンしたのは平成5年5月5日です。覚えやすいですよね(笑)
額装から始まり、少しずつ陶器や雑貨などの展示を増やしていって現在に至ります。
いまは1階で作家さんの作品の販売、2階は不定期で展覧会を開催しています。
―お店で星野さんが愛しているポイントはありますか?
作品を通してコミュニティが生まれるのって、すてきなことですよね。
「クラフト&ギャラリーさかな」がそのきっかけを作る場所になっていると思うと、うれしい気持ちになります。
あと、お客様から「居心地が良いお店ですね」と言われることがあるのですが、そうおっしゃっていただけるのもうれしいですね。
くつろぎすぎて、店内で1日中過ごすお客様もいらっしゃるんですよ(笑)
―星野さんがお店でがんばっていることは何ですか?
がんばっていることは…最近はとくにありませんねぇ(笑)
楽しみながらマイペースに運営しています。
ただ、ここまで多くの作家さんの作品を取り扱えるようになるまでは苦労しました。
それこそ全国のクラフトフェアへ出向き、作家さんへ直接声をかけて制作をお願いしたりして、ゼロの状態から自分で作家さんを開拓してきたんです。
有名作家さんへオファーし続けて、4~5年間かけてようやく作品を取り扱わせて頂けるようになったケースもあります。
最近は新型コロナウィルスのこともあって思うようにいかない部分も多いですが、状況が落ち着いたらまた新しい作家さんの開拓をがんばりたいと思っています。
―中心地街でお好きなお店やスポットはありますか?
本町にある「三八屋」が好きですね。
三八屋は私の主人が運営するNPO法人「志民連いちのみや」が中心になって始めたカフェ&パブなんですけど、街のコミュニティスポット的な存在になっています。
催しを企画することもありますし、みんなが気軽にコミュニケーションを取りながら楽しめるお店なので、私にとってお気に入りのスポットですね。
―星野さんの夢や未来像があれば教えてください。
お店を続けていきたいですね。
これまでに大変な時期もありましたし、もう辞めようかと考えたことも正直ありました。
けれど私は「クラフト&ギャラリーさかな」が好きですし、コミュニティの場になっているという観点からも、この場所は残したいと考えています。
―最後に、この記事を読んでくださっている方へメッセージがあればお願いします。
「クラフト&ギャラリーさかな」では約30名の作家さんによる魅力的な作品を展示・販売しています。
営業日や展覧会開催のお知らせはinstagram(@さかな358)にアップしていますので、よろしければチェックしてみてください。
お気軽に遊びに来てくださいね。